妊娠中の低血圧は赤ちゃんに影響する?【お悩み相談室】

妊娠・出産
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今回は、妊娠中期に入り低血圧による吐き気や冷や汗、視界が真っ白になる症状が続き、赤ちゃんへの影響を心配する30代女性からのご相談です。
座っていても急に低血圧になるため対処法が分からず不安が募っているようです。

妊娠中の低血圧との向き合い方や安心材料について、助産師がお答えします。

妊娠高血圧に気をつけるようにとはよく聞きますが、逆に低血圧だとどうなのでしょうか。

妊娠前から低血圧になることがたまにあり、何回か倒れてしまったこともありました。
妊娠中期に入り、低血圧で吐き気や冷や汗びっしょりで目の前が真っ白になってしまうことが度々あり、赤ちゃんに異常が出ないかどうかとても心配です。
ちなみに低血圧時の血圧は上50・下30で息苦しさもあります。

病院では「妊婦さんはよくなるから仕方ない、長時間立たないでね」と言われましたが、座っている時になることが多く対処法もわかりません。
頻繁に低血圧になっても、赤ちゃんに何か問題は起きないのでしょうか。

(30代、女性、ハンドルネーム:ミツヨ、職種:金融・不動産)


最初に

ミツヨさん ご相談ありがとうございます。

妊娠前から低血圧にたまになっていたものの、現在妊娠中期に入り、吐き気やびっしょりになるほどの冷や汗、目の前が真っ白になることが度々あり、「妊婦さんはよくなるから仕方ない」と病院で言われても、お腹の赤ちゃんに異常が起こらないか心配されているのですね。

今回は、妊婦さんの低血圧の原因と対処についてお伝えし、対処法を理解することで今よりもミツヨさんの不安が和らぐことにつながればと思います。

妊娠中の低血圧の種類

妊娠中の低血圧は、ホルモンバランスの変化や、妊娠により血液循環量の増加による生理的なものが含まれます。


・ホルモンバランスの変化

血管を拡張させる作用があるのですが、血管が広がると、内側を流れる血液は流れやすくなり、自然と血圧が下がりやすくなります。
また、このホルモンバランスの変化によって自律神経のバランスが乱れる場合があり、血圧調整のコントロールがうまくいかなくなる場合があります。

妊娠初期はつわりによって水分・栄養不足になる妊婦さんも多く、脱水や低血糖の症状が重なり、めまいや立ち眩みを起こしやすい状態です。


血液循環量の増加による生理的なもの

妊娠によって必要な循環血液量が増え、特に妊娠初期から中期にかけては子宮への血流が増える一方で、末端の血流が不足し、めまいや倦怠感といった症状が現れやすくなります
この変化に身体が慣れるまで、全身の循環が変化することも血圧を低下させることにつながる場合があります。

自分でできる対処法

妊娠初期から中期にかけては、こまめな水分補給とつわりが治まった後はバランスのとれた食事を心がけてください。
貧血がある場合も、めまいや立ち眩みが起こる場合があります。
息切れや失神も起こっているため、一度貧血の確認はされた方が良いかもしれません。

また妊娠中期以降は、お腹が大きくなってくるに伴って、大きくなった子宮が骨盤内の血管を圧迫し、心臓へ戻る血流を悪くすることがあります。
血流が悪くなると、心臓から送り出される血液の量も減少し、結果として血圧が低下するのです。

また、今後さらにお腹が大きくなると妊娠後期では「仰臥位低血圧症候群」のリスクも高まります。

仰向けで気分が悪くなりそうな時は、左側を下にして寝る左側臥位になりましょう。
右足の下にクッションなどを敷くと、からだの捻れやお腹の圧迫を軽減することができます。

低血圧による赤ちゃんへの影響

低血圧によって、胎盤への血流が低下すると、赤ちゃんへの酸素や栄養の供給が滞り、赤ちゃんが発育不全になる可能性があります
妊婦健診で赤ちゃんの発育が週数通り順調なのであれば、過度に心配することはありません

しかし、低血圧によって、めまいや立ち眩みにより、転倒してしまうと今までと身体のバランスも違い、お腹やお尻、頭などを強く打って、そのことが原因により何らかの問題が生じる可能性があります。
めまいを感じた場合は、すぐに床に座ったり、立ち上がる時も壁や柱などにつかまりながら、立ち眩みが起こった場合も倒れないように留意しておくことが大切です。

お仕事柄、座っている時間も長いかもしれません。
時々、息抜きとして、机を支えにして立ち上がり、少しストレッチなどをして、お腹の圧迫を取り除くのも良いかと思います。
また血流を妨げるような締め付ける服装は控え、動作はゆっくりとした方が良いでしょう。

最後に

ご自分の不調が赤ちゃんの成長に影響しないか…というのは、お母さんとして気になりますよね。
ただ、妊婦健診で赤ちゃんの発育は順調だと言われたのであれば、無理なさらずリラックスする時間を積極的にとって、深く呼吸することを意識してみてください。

不安はなかなか拭えないと思いますが、ミツヨさんの緊張が少しでも和らぐことを願っています。



<本記事の回答者>

谷村弥生

助産師/保健師/公認心理師

所属:株式会社ファミワン

産婦人科での様々な年齢層の方と関わっている勤務経験から、月経やホルモンバランスの乱れにより起こる症状や、病院受診を迷う症状、人に相談しにくいお悩みについて、あなたと一緒に考えていきます。もちろん心理的なお悩みも遠慮なくご相談ください。皆さんのフェムケアを応援したいと思っています。


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