PMSのイライラでPTA役員決めが怖い。攻撃性を抑えて「角を立てずに断る」ための心の守り方【お悩み相談室】

生理・PMS
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今回は、30代後半になって強まったPMS(月経前症候群)によるイライラと、PTA役員決めという重苦しいイベントが重なり、強い不安を抱えている女性からのご相談です。

「攻撃的になり周囲を困らせてしまうかも」という恐怖に対し、ホルモンバランスが精神に与える影響を解説。
その場の空気に飲み込まれず、冷静に意思を伝えて自己嫌悪を防ぐための具体的な準備や、PMS中の感情コントロール術について保健師がアドバイスします。

最近、PMS(月経前症候群)によるイライラが本当にひどくて悩んでいます。
30代後半になってから、生理前になると自分でも驚くほど攻撃性が強くなってしまい、誰かのちょっとした言葉にカチンときて、言い返したくてたまらなくなります。

今はパート勤務をしながら小学生を子育て中なのですが、もうすぐPTA役員決めの集まりがあり、ただでさえ憂鬱な会なのにPMS期にかぶってしまいそうです。
あの独特の「誰がやるの?」という重苦しい空気や、ずる賢く逃げようとする人の態度を想像するだけで、イライラ感情が爆発する自分が想像できてしまいます。。
私もできれば役員はしたくないのが本音なので、気持ちはわかるのですが…

正直、前回役員をしたので、今年は断りたいです。
冷静に断ればいいだけなのに、その場の空気に耐えきれず断りきれなかったり断り言葉がきつくなりすぎて周囲を凍り付かせ、後から猛烈な自己嫌悪に陥ったりしそうでもあります。
この情緒不安定な時期に大切なことを話し合わなければいけない時、どういう工夫をしたらいいのでしょうか?

(30代、女性、ハンドルネーム:みみむ、職種:販売・サービス)


最初に

みみむさん ご相談ありがとうございます。
PMSのイライラを抱えながら、家事・お仕事・子育てをこなされていらっしゃるのですね。

30代後半になってから症状が強くなった、とのこと。
こちらはホルモンバランスの変化が影響しているのかもしれません
「自分でも驚くほど」という言葉から、ご自身の感情をコントロールできないもどかしさが伝わってきました。

今回は、感情が不安定な時期に、気の重い話し合いをどう乗り切るかについてお伝えし、みみむさんがご自分の意向を伝えられるようになればと思います。

PMSによる感情変化はホルモンバランスが原因

まず、はじめにお伝えしたいのは、
PMSによる感情や表現の変化は「性格」や「努力不足」ではなく、ホルモンバランスの変化に対するこころと身体の「反応」だということです。

黄体期に分泌される黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響により、脳内の神経伝達物質のバランスが変化し、普段なら受け流せることにも敏感に反応してしまうのは、多くの女性が経験することです。

ですから、イライラするご自分に対して自己嫌悪に陥る必要はないのです。

PMS期中の決め事には事前準備を

では、感情が不安定な時期に、どう対処していくのが良いのか、まずは事前にできる準備を考えてみましょう。

お断りメモを用意する

「前回役員をしたので今年はお断りしたい」というご意向は、正当なものだと思います。
断ること自体に引け目を感じる必要はありません。
ただ、PMSの時期では、頭では「冷静に断ればいい」とわかっていても、いざその場になると言葉が出てこなかったり、逆に思った以上にキツイ言い方になってしまったりしますよね。

そこでおすすめしたいのは、お断りの言葉を予め紙に書いておくことです。

昨年度(もしくは前回)役員を務めましたので、今年度はご遠慮させていただきます」—これだけで十分です。
理由を長々と説明したり、謝りすぎる必要はありません
このシンプルな一文を何度か声に出して練習しておくと、当日もその言葉が自然と出てきやすくなると思いますよ。

「事前共有」で理解者を集めておく

また、可能であれば、集まりの前に担当の先生や役員経験のある保護者の方に「前回やったので今年は難しい」と伝えておくのも一つの方法です。

ご自身の立場を知っている人がいると思えるだけで、当日の心の負担が少し軽くなる可能性があります。

イライラ感情を抑えるヒント

そして集まりの当日ですが、会の最中にイライラが高まってきたら、意識的に深くゆっくりと息を吐いてみてください
「吸う」ことより「吐く」ことに集中すると、副交感神経が優位になり、少し気持ちが落ち着く可能性があります。

また、手の平をぎゅっと握って開く足の裏で床を踏みしめるなど、身体の感覚に意識を向けると、感情に飲み込まれにくくなりますよ。

最低限の目標達成だけを目指そう

「全部を完璧にこなそう」と思わなくて大丈夫です。
目標は「断りたいことを断る」それだけです。

周囲の空気を読んで、場を丸く収めるという役割まで、みみむさんが引き受ける必要はありません


もし言葉がきつくなってしまった…と感じたなら、
仮に当日うまくいかなかったとしても、後から「さっきは言い方がきつくなってしまって、すみません」と伝えれば、多くの場合、相手の方も理解してくれると思います。

頑張った自分へのご褒美を

「後から猛烈な自己嫌悪に陥りそう」とのことですが、PMSの時期はネガティブな思考も増幅されやすいものです。

集まりが終わった後は、意識的にご自分を責める時間を短くする工夫をしてみてください

好きなものを飲食したり、ストレッチなど少し身体を動かしたり、何も考えずに済む動画を観たり、ゲームをしたり…
気持ちを切り替えるための小さなご褒美をご自分に用意してあげるのも良いと思いますよ。

日常生活で「つらい」と感じるなら受診も考えて

ただ、日常生活に支障がでるほどのPMSの症状がある場合は、1度産婦人科で相談してみることをお勧めします

PMSには、ホルモンバランス以外にもストレスや環境、社会的な立場など様々な要因があると考えられています。
みみむさんの状況を確認した上で、ホルモン剤や漢方薬、カウンセリングなど症状を和らげる選択肢が提案されると思いますよ。


「この程度で病院に相談しても良いのかな」と受診を躊躇される方もおられますが、「毎月つらい」「人間関係に影響が出ている」というのは、十分に相談する理由になります

また、PMDD(月経前不快気分障害)といって、PMSの中でも特に精神的な症状が強いタイプもあります。
攻撃性の高まりや強い自己嫌悪が毎月繰り返されるようであれば、一度専門家に診ていただくことで、ご自身に合った対処方法が見つかるかもしれません

最後に

「冷静に断ればいいだけなのに」と書いてくださっていましたが、それが難しいからこそ悩んでいらっしゃるのですよね。
ご自身の状態をよく観察し、こうして対策を考えようとされていること自体がとても素晴らしいと思います。

どうか完璧を目指して自分にさらに負担をかけようとせず、「なんとかやり過ごせたらOK」くらいの気持ちで当日を迎えてくださいね
うまくいくことを願っています。

<本記事の回答者>

谷村弥生

助産師/保健師/公認心理師

所属:株式会社ファミワン

産婦人科での様々な年齢層の方と関わっている勤務経験から、月経やホルモンバランスの乱れにより起こる症状や、病院受診を迷う症状、人に相談しにくいお悩みについて、あなたと一緒に考えていきます。もちろん心理的なお悩みも遠慮なくご相談ください。皆さんのフェムケアを応援したいと思っています。


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