妊娠中の体重はどこまで増えてOK?週数別の目安と食生活のコツ【お悩み相談室】

妊娠・出産
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今回は、妊娠中の体重管理について不安を抱える30代女性からのご相談です。
BMIによる増加目安は知っていても、週数ごとの理想的な増え方や、後期の食欲にどう向き合えばよいのか悩んでいるようです。

妊娠中の食事の工夫や体重管理のポイントについて、助産師がお答えします。

妊娠中の体重管理について悩んでいます。
助産師さんとの面談で「BMI22なので、体重増加の目安は13キロまでですね」と言われました。体重増加の目安がBMIによって変わるのは知っていましたが、妊娠の週数ごとに「このくらいずつ増えるのが理想」という目安のようなものはあるのでしょうか。

また、後期に入ると食欲が増して体重が一気に増えやすいと耳にしたことがあり、その点も不安です。実際に妊娠中の食生活はどのように工夫するのが良いのでしょうか
普通にご飯を食べて良いのか、それともダイエット食のようなメニューを意識している方が多いのかも気になります。

妊娠中の体重管理について、週数ごとの目安や食事の工夫の仕方など、アドバイスをいただけると嬉しいです。

(30代、女性、ハンドルネーム:初マタ、職種:クリエイティブ)


最初に

初マタさん、ご相談ありがとうございます。

「妊娠期間中の体重増加は13キロまで」と言われても、実際に妊娠がわかってすぐの時期から出産までの期間で単純に割れば良いというわけでもなく、妊娠期間を通じて体重は一定のペースで増加するわけではありません

お腹の中でまだ赤ちゃんや羊水が少ない妊娠初期の頃と、赤ちゃんの体重増加が著しい後期とでは、自分の身体以外の部分で体重が増えるため、わかりづらいですよね。

今回は何週にどの程度の体重増加が望ましいか、また妊娠期間中の食事についてお伝えし、初マタさんが今後食事を楽しみながら体重管理を進めていくお手伝いができればと思います。

週数ごとの体重増加の目安

2021年に報告された「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」では、参加している96,631人の妊婦さんの親子手帳から転記された妊娠中の体重を用いて、妊娠40週で「妊娠中の体重増加の目安」に定められた範囲内の体重増加を得るには、妊娠5~39週にどれくらい体重を増やせば良いのかを算出しています。
そして、BMI:18.5未満、18.5~25、25~30、30以上の4段階に分けて、妊婦の「妊娠中の体重増加曲線」を公開しています。

この妊娠中の体重増加曲線を踏まえ考えると、

妊娠初期

BMIが22の初マタさんの場合、妊娠16週頃までの妊娠初期は、つわりのため食事が今までのようにはとれず一時的に体重が減少する場合もあります。
体重が増えていなくても赤ちゃんが育っていない、ということには直結しないので安心してくださいね。
この時期の赤ちゃんは、100~200g程度、お母さんの体重増加は1~2kg程度が理想となります。

つわりがある時期は、栄養バランスが取れることは望ましいですが、脱水や糖質不足にならないよう口にできるものを摂取してください

妊娠中期

妊娠中期(妊娠16~28週)では、しんどかったつわりも落ち着く場合が多く、食欲も回復しますが、

体重増加は
妊娠20週ぐらいまでで+2.5~5kg
妊娠25週ぐらいまでで+4.5~7.3kgまで

300~500g/週程度におさまると良いと思います。

この時期は赤ちゃんの骨や血液がつくられるため、鉄分やカルシウム、タンパク質が重要になります。
貧血も起こりやすくなりますので、今までの食事に副菜を1品加えて、鉄分・カルシウム・タンパク質を強化できると良いですね。

妊娠後期

妊娠28週以降の妊娠後期では、赤ちゃんも急速に成長し、お母さんの体重も急激に増えやすいですが、

300~500g/週程度の体重増加を維持し、
妊娠30週ぐらいまでで+6.5~9.0kgまで
妊娠35週ぐらいまでで+8.2~11.0kgまで
妊娠40週ぐらいまでで+9.8~13.0kgまで
におさまるようにしましょう。

食事は栄養のバランスを考えて、引き続き鉄分・カルシウム・タンパク質を意識しましょう。
便秘に悩む方も多いので、食物繊維と水やノンカフェインのお茶などで水分摂取も摂れると良いですね。
塩分・糖分の摂りすぎには要注意です。

お腹が大きくなるにつれ、胃が圧迫されて、一度に少量しか食べられなくなる方もいらっしゃいます。
そういう場合は、無理をせず、分食して食事の回数を増やしたり、食事と食事の間に果物を取り入れるなど、1日の食事量をトータルで考えるのがお勧めです。

最後に

推奨体重増加量を大幅に超えた妊婦さんでは、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病、巨大児、難産などのリスクが高まるという報告があります。
初マタさんはBMIが22ということで、これだけで考えれば、今までの食生活において栄養が不足しているとも、摂りすぎとも考えられません。
そのため、妊娠中もダイエット食ではなく、今までの食事+鉄分・タンパク質・カルシウムなどが摂れる副菜1品と考えていただくと取り入れやすいのではないかと思います。

初マタさんがお子さんの成長と食事を楽しみながら、体重管理ができることを応援しています。



<参考文献・出典>
環境省 エコチル調査
▶妊娠中の体重増加曲線:https://www.ncchd.go.jp/scholar/research/section/socialmed/20210916.pdf

日本産科婦人科学会
▶胎児計測と胎児発育曲線について:https://www.jsog.or.jp/public/shusanki/taiji_hatsuiku_kyokusen.pdf

<本記事の回答者>

谷村弥生

助産師/保健師/公認心理師

所属:株式会社ファミワン

産婦人科での様々な年齢層の方と関わっている勤務経験から、月経やホルモンバランスの乱れにより起こる症状や、病院受診を迷う症状、人に相談しにくいお悩みについて、あなたと一緒に考えていきます。もちろん心理的なお悩みも遠慮なくご相談ください。皆さんのフェムケアを応援したいと思っています。


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