20代接客業、お客様に迷惑をかけたくなくて無理してしまいます。休む判断基準が知りたいです【お悩み相談室】
今回は、生理前の体調変化の波が大きく、朝礼中に立っていられないほどの腹痛に襲われ、薬を飲んで対応したという20代接客業の女性からのご相談です。
お客様に迷惑をかけたくない一方で無理をしてしまうようです。
仕事を休む判断の基準や出勤時にできる工夫、治療方法について看護師がお答えします。
最近、生理前の体調の波が大きくて悩んでいます。先日は朝礼中に、立っているのがつらいほどの腹痛に見舞われてしまい、その場で市販薬を飲んで何とか持ちこたえましたが、周囲に気を遣わせてしまいました。
それだけでなく、気持ちの浮き沈みも激しく、些細なことで涙が出たり、イライラしてしまうことがあります。
接客の仕事柄、出勤する以上はお客さまに影響が出ないようにしたい反面、無理をしてしまいがちです。
休む判断の基準や、出勤した場合にできる工夫があれば知りたいです。
(20代、女性、ハンドルネーム:カシスオレンジ、職種:理・美容)
最初に
毎日のお仕事、本当にお疲れさまです。
接客という、常に誰かのために笑顔を絶やさない環境で、ご自身の体調の波と向き合いながら働くことは、想像以上にエネルギーを消耗することだと思います。
先日、朝礼中に立っていられないほどの腹痛に襲われたとのこと。
その瞬間の不安や、薬が効くまでの心細さ、周囲の視線や状況を気にしながら耐えていた時間は、とてもつらいものだったのではないでしょうか。
「迷惑をかけてしまった」と自分を責めてしまうお気持ちも自然なものです。
でもまずは、そんな状況でも何とか踏ん張り、仕事を全うしようとしたご自身の責任感と強さを、どうか認めてあげてくださいね。
休む判断基準と出勤時にできる工夫
「出勤する以上は完璧でいたい」というプロ意識は素晴らしいものですが、体調が不安定な日は「60点でも十分」という視点を持ってみることも大切です。
接客においてお客様を大切にするためには、まず自分という土台が安定していることが欠かせません。体調が揺らいでいる日に無理を重ねることは、長期的には自分も職場も守れなくなってしまいます。
休む判断の目安
「朝起きた瞬間の感覚」を一つの指標にしてみてください。
たとえば
「座っていれば大丈夫だが動くとつらい」
「薬を飲んでも回復する気配がない」
「笑顔を作る余裕がどうしても持てない」
など、体のサインも心の疲れも、どちらも休息の正当な理由になります。
出勤した時にできる工夫
事前に「今日は少し体調が優れないので、もしもの時はフォローをお願いできますか」と伝えておくだけで、心理的な負担はかなり軽くなります。
また休憩時間に5分だけでも目を閉じて深呼吸し、誰とも話さない静かな時間を作ると、自律神経の高ぶりを落ち着かせる助けになります。
自分を追い込むのではなく、「どうすればこの波を安全にやり過ごせるか」という視点で、少しずつ自分に優しい働き方のルールを作っていけると安心です。
様々な治療の選択肢を知る
医学的には、こうした症状は月経前症候群(PMS)や、精神症状が強い場合は月経前不快気分障害(PMDD)にあたる可能性があります。
これは気持ちの問題ではなく、排卵後に分泌されるプロゲステロンの変動や、セロトニンの低下など、ホルモンと神経伝達物質の変化が関係しています。
低用量ピル
低用量ピルは有効性が高い方法の一つです。
排卵を抑えることでホルモン変動を穏やかにし、痛みや気分の揺れを軽減します。
また、精神的なつらさが強い場合は気分を安定させる薬や、体質に合わせた漢方を併用することで、より穏やかに過ごせる方も多くいらっしゃいます。
生活面
血糖値の急な変動が気分の不安定さを助長することがあります。
PMSの時期は一度に多く食べるより、少量を分けて食べる「分食」を意識すると安定しやすくなります。
またカフェインやアルコールは神経を刺激しやすいため、この時期は温かい飲み物やハーブティーに切り替えるのもおすすめです。
病院への受診
市販薬で対処できている場合でも、立っていられないほどの痛みは一度婦人科で確認しておくと安心です。
超音波検査などで器質的な異常がないか確認し、必要に応じて治療方針を相談できます。
基礎体温や症状の記録を持参すると、診断がよりスムーズになります
最後に
「生理に伴うつらさは、多くの女性が抱えるとても繊細な問題です。
でもそれは一人で耐えるべきものではありません。
医学的サポートや周囲の理解を得ることは、決して甘えではなく、あなたが自分らしく健やかに働き続けるための大切なセルフケアです。
どうかこれからは「頑張る自分」だけでなく、「守られる自分」にも目を向けてあげてくださいね。
明日が今日より少しでも穏やかに過ごせることを、心から願っています。
<参考文献・出典>
公益社団法人 日本産科婦人科学会
▶月経前症候群(PMS):https://www.jsog.or.jp/modules/diseases/index.php?content_id=13
厚生労働省 ヘルスケアラボ
▶PMS(月経前症候群):https://w-health.jp/monthly/pms/
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