夏休み終盤、小3の娘が突然の「学校行きたくない」。親としてどう向き合えばいい?【公認心理師監修:お悩み相談室】

子育て
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今回は、夏休み明け直前に小3の娘から突然「学校に行きたくない」と泣かれ、動揺し自分を責めてしまっている30代女性からのご相談です。具体的な理由がわからず新学期に休ませるべきか、愛情不足だったのかと一人で抱え込んでいます。

子どもの行き渋りへの向き合い方と、ママの心を軽くする方法について公認心理師・臨床心理士がお答えします。

先日、小学3年生の娘と一緒にカレンダーを見ながら「もうすぐ夏休みも終わっちゃうね」と何気なく話していたら、娘が突然ポロポロと涙を流し、「学校行きたくない」と泣き出してしまいました。

夏休み中は宿題も計画的に進めていましたし、家族旅行や習い事も楽しそうに過ごしていたので、あまりに突然のことに私自身が動揺してしまいました。
学校で嫌なことがあったのを我慢していたのかなと心配になっています。
理由を聞いても「わからないけど、とにかく怖い」「お腹が痛くなる気がする」と繰り返すばかりで、具体的なトラブルがあったのかも分かりません
おとなしい性格の子で、いつも仲の良い女の子のお友達と一緒です。ただ、女子グループができた話もしていたので、もしかしたら馴染めてないのでしょうか…
夏休み中で担任の先生に相談もできませんし、このまま夏休みが明けて新学期の日になっても「行きたくない」と言われたら、学校を休ませた方がいいんでしょうか

娘の変化を気づいてあげられなかったのもショックですし、相談してもらえないような育て方をしたのかな、愛情不足だったのかなと、色々といっぱいいっぱいになっています。

(30代、女性、ハンドルネーム:nanami、職種:事務・オフィスワーク)


最初に

ご相談者さん、夏休みの終わりを前に、娘さんが突然涙を流して「学校行きたくない」と言ったら、本当に驚かれたと思います。
宿題も進め、旅行や習い事も楽しそうにしていたなら、「何か見落としていたのかな」「もっと早く気づくべきだったのかな」とご自身を責めたくなるのも自然です。

でも、まずお伝えしたいのは、これは「気づいてあげられなかった」のではなく、娘さんが不安になったときに、ちゃんとお母さんの前で泣けた、ということです。
子どもは、本当に安心できない相手の前では、怖さや弱さを出せないことがあります。
娘さんは「学校が怖い」というまだ形にならない気持ちを、お母さんに受け止めてもらえると思ったからこそ、涙にして出せたのではないでしょうか。
これは愛情不足の証ではなく、むしろ安心の土台がある証拠だと思います。

ご相談者さんはきっと、娘さんのことを普段からよく見て、関わっておられるのでしょうね。

子どもにとって夏休み明けは大きな環境変化

夏休み明けは、大人が思う以上に子どもにとって大きな環境変化です。
生活リズム、友達関係、先生との関わり、授業、給食、時間割。
「また学校が始まるだけ」に見えて、子どもの心と体には一気にたくさんの刺激が戻ってきます
大人でも連休明けの出勤前は、カレンダーを見て魂が半分ほど抜けることがありますよね。
子どもはその変化を、もっと直接的に体で受け取ります。

特に小学3年生頃は、友達関係の複雑さにも少しずつ気づく時期です。
女子グループの雰囲気、仲良しの子との距離感、「入れているかな」という不安が、はっきりした言葉にならないまま、お腹の痛さや「怖い」という感覚として出ることもあります。

ですから、理由を無理に聞き出そうとしなくて大丈夫です。
「わからないけど怖い」は、子どもにとって十分に本当の気持ちです。

「怖いままでも一緒に準備できる」

今できることは、原因を急いで特定することより、「怖いままでも一緒に準備できる」感覚を作ることです。

声かけとしては、

話してくれてありがとう
行きたくないくらい怖いんだね
理由がはっきりしなくても大丈夫。一緒に考えよう

と伝えてみてください。


そのうえで、新学期に向けて小さな見通しを作ります。

学校の持ち物を一緒に確認する
通学路を散歩する
朝起きる時間を少しずつ戻す
初日の過ごし方を「朝だけ行ってみる」「保健室に行けるよう先生に伝える」

など複数用意する。

選択肢や「もしこうなったら、こうすればいいから大丈夫」という補償があるだけで、子どもの不安は少し下がります。

休んでも有意義に活用しよう

夏休み中でも、学校に連絡できる日があれば、担任の先生や学校に「夏休み明けに強い不安が出ている」と共有しておくと安心です。

もし初日にどうしても行けなければ、休むことが失敗ではありません。
ただし、休ませる場合も「今日は休んで終わり」ではなく、その日を有意義に活用してください。
思いっきり遊ぶのも良いですし、夏休みの思い出や2学期(後期)の行事で楽しみなことをお喋りするのも良いですね。
娘さんと一緒に学校へ電話して、その日の連絡事項を確認するついでに、担任の先生にちょっとご挨拶するのも良いかもしれません。

最後に

娘さんは、突然壊れてしまったわけではありません。
不安を言葉にする入り口に立ったのです。
不安を言葉にできるって、実はとても勇気がいる、力が必要なことなのです。

ご相談者さんができることは、完璧に見抜くことではなく、出てきた不安を一緒に持つことです。
泣ける場所が家庭にあることは、子どもにとって大きな助けになります。
どうか「気づけなかった私」ではなく、「話してもらえた私」として、娘さんのそばにいてあげてくださいね。

この記事の回答者

戸田さやか

公認心理師/臨床心理士/生殖心理カウンセラー/がん・生殖医療専門心理士/ブリーフセラピストシニア

所属:株式会社ファミワン

「妊活や性の悩み、子育てや働き方のことまで、「誰に相談していいかわからない」テーマも歓迎しています。どんな内容でも大丈夫。安心してご相談ください。臨床心理学の確かな知識と技術を活かし、原因探しや悪者探しではなく、あなたにとってのゴールを発見するお手伝いをさせてください。」


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