30代妊活夫婦、5つ上の妻の機嫌を気にして、自己主張が苦手な私は、自分の意見を伝えられないでいます【公認心理師監修:お悩み相談室】
今回は、妊活をリードする妻の機嫌を窺ってしまい、本音を言えず喧嘩が増えた30代男性からのご相談です。妻の主導権に合わせる中で関係悪化に悩んでいるようです。
「自分の意見=妻への否定」ではない理由や、自己主張が苦手な夫でも無理なく夫婦で気持ちを共有できる具体的なコミュニケーション法を公認心理師・臨床心理士がお答えします。
結婚して1年、妊活を始めて半年になります。
私より5歳年上の妻は、何でもテキパキこなす性格で、私とは対照的です。そのため、妊活の病院予約や今後のステップも彼女がどんどん決めてくれています。
しかし、私が予定を聞かれて少し返事に迷っただけで、ため息をつかれたり「もっと協力してよ」と責められたりすることが増えました。次第に妻の機嫌を損ねるのが怖くなり、今では自分から話を切り出すことすらためらってしまいます。
今までも妻のこうしたいを優先していました。妊活はよりそうした方が良いと思っていたのですが、間違っていたのでしょうか。。自分の意見を言うと、妻を否定しているように感じてしまいます。
最近ではスキンシップや寝る前の会話も減り、妊活どころか喧嘩が増えてしまっています。
自己主張が苦手なタイプなので、どう妻と話し合ったらいいのかわかりません。妻と無理なく気持ちを共有できるコミュニケーションの取り方を教えてほしいです。
(30代、男性、ハンドルネーム:靴磨き、職種:専門職)
最初に
靴磨きさん、結婚して1年、妊活を始めて半年。
パートナーさんがテキパキと病院予約や今後のステップを決めてくれる一方で、靴磨きさんは「自分はどう関わればいいのか」と戸惑いながら、できるだけ相手の希望を優先してこられたのですね。
妊活では、女性側の通院や検査、体調管理がどうしても目立ちやすいため、「自分は相手に合わせた方がいい」と思う男性は少なくありません。
その気遣いは、決して間違いではありません。
むしろ、パートナーさんを大事にしたい気持ちがあるからこその態度だったと思います。
ただ、予定を聞かれて少し迷っただけでため息をつかれたり、「もっと協力して」と言われたりすると、だんだん話すこと自体が怖くなりますよね。
機嫌を損ねないように黙る。でも黙ると、さらに「何も考えていない」と思われる。
スキンシップや寝る前の会話まで減ってきたなら、靴磨きさんもかなり孤独だったのではないでしょうか。
妊活はふたりとも乗組員
まずお伝えしたいのは、
「パートナーさんの希望を優先すること」と
「自分の意見を持たないこと」は別だということです。
妊活は、どちらか一人が船長で、もう一人が荷物係になるものではありません。
できれば、ふたりとも乗組員です。しかも海はわりと荒れます。
パートナーさんがテキパキ進めている背景には、年齢への焦りや、「私が動かないと進まない」という不安があるのかもしれません。
一方で靴磨きさんは、「否定したくない」「怒らせたくない」と思うあまり、自分の考えを引っ込めてきたのだと思います。
すると、パートナーさんからは「任せきり」に見え、靴磨きさんからは「責められている」に見える。
お互いに悪者ではないのに、見え方がすれ違っている状態です。
目指したいのは、正しい意見を言うことではなく、「自分も一緒に考えている」と伝わる会話です。
自分の意見を言うことは、相手の否定ではありません。チームに情報を出すことです。
おすすめの話し合い方、伝え方
話し合いは、感情が高ぶっている最中ではなく、少し落ち着いている時に短く始めるのがおすすめです。
たとえば、寝る前や通院直後は避けて、「10分だけ妊活の作戦会議をしたい」と時間を区切るとよいでしょう。
伝え方は、「労い、気持ち、相談」の順番にすると角が立ちにくいかもしれません。
「いつも病院のことを調べてくれてありがとう。任せきりに見えていたらごめん。僕も一緒に考えたいんだけど、責められるのが怖くなって黙ってしまうことがある。予定を決める時、少し考える時間をもらってもいいかな」
このように言うと、パートナーさんを否定せず、自分の困りごとも伝えられます。
また、「今すぐ答えられない時は、今日の夜までに返事する」など、返事のルールを決めておくのも現実的です。
自己主張が苦手な方にとって、“その場で即答”はなかなかの無理ゲーです。
考える時間を確保することも、立派な協力です。
最後に
妊活は夫婦のピンチになりやすいですが、ここで「言えないことを少しずつ言える関係」を作れたら、妊娠中も育児中もかなり強いチームになります。
靴磨きさんは、黙って耐える係ではありません。
パートナーさんと一緒に作戦を立てる、大事なチームメイトです。
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