「これって更年期?」夜間頻尿と寝不足。水を飲むとすぐトイレ…水分補給の正解を知りたい【助産師監修:お悩み相談室】
今回は、50代になり夜中の頻尿や口の渇きによる寝不足に悩む女性からのご相談です。「これって更年期?」とモヤモヤしつつも、水分のとり方など日々の工夫で改善できるか知りたいとのことです。
原因はいくつかの要因が重なっているため、どのタイプであるかという視点を持ちながら生活習慣を見直す必要があること、水分補給のコツや生活の工夫について助産師がお答えします。
50代になってから、夜中の頻尿に悩んでいます。
寝ている途中でトイレに行きたくなって目が覚め、そのついでに口の渇きが気になって水を飲むと、またすぐトイレ…の繰り返し。
しっかり眠れず、朝はいつも寝不足です。
日中も回数が増えた気がして、「これって更年期?」とモヤモヤ。
水分のとり方を含め、何か工夫できることがあれば知りたいです。
(50代、女性、ハンドルネーム:お白湯、職種:事務・オフィスワーク)
最初に
夜中に何度も目が覚めることが続くと、「また起きてしまった…」と、それだけでも気持ちが疲れてしまいますよね。
ぐっすり眠れない日が続けば、朝の目覚めもすっきりせず、日中の体調にも影響が出てきます。
「これも年齢とともに仕方のないことなのかな」と、
モヤモヤした気持ちを抱えている方も少なくありません。
辛いことではありますが、周りには相談しづらく、「このくらいのことで受診していいのかな」と我慢している方も少なくありません。
まずは、夜間頻尿は50代以降では決して珍しい症状ではなく、原因もさまざまであることを知っていただけたらと思います。
人によって異なる原因のため、個別化された対応が大切
夜間頻尿というと、
「水分を飲み過ぎているから」
「年齢だから仕方ない」
と思われがちですが、実際にはいくつかの要因が重なって起こることが多い症状です。
例えば、
夜間につくられる尿の量が増えている場合
膀胱にためられる尿量が少なくなっている場合
眠りが浅くなって尿意で目が覚めやすくなっている場合
など、原因は異なったり、人によっては様々な原因が絡みあったりしていることも多いので、個別化された対応が大切とも言われています。
また、50代頃は更年期や閉経の時期とも重なるため、「更年期かな?」と思われる方も多いのですが、更年期だけが原因とは限りません。
まずは、「自分はどのタイプに近いのかな」という視点を持ちながら生活習慣を見直し、日常生活に大きく支障が出てくる場合には、医療機関で相談することで、症状が改善する可能性もあるかと思います。
就寝前の水分摂取のポイントと受診のタイミング
夜間頻尿では、水分を極端に減らすことはおすすめできません。
脱水予防のためにも、日中は必要な水分をしっかり摂り、そのうえで夕方以降に一度に大量の水分を飲むことを控えるなど、「飲む量」よりも「飲むタイミング」を工夫することもいいかもしれませんね。
また、就寝前のカフェインやアルコールは尿量を増やしたり眠りを浅くしたりするため、控えめにすることが勧められています。
女性では、閉経後に女性ホルモン(エストロゲン)が低下すると、膀胱や尿道、骨盤底の組織に変化が起こり、頻尿や尿意切迫感などの症状が現れることがあることがわかっています。
ただ、加齢そのものによる膀胱機能の変化や、過活動膀胱、糖尿病、睡眠時無呼吸症候群など、ほかの病気が重なっていることも多くあります。
夜間に目が覚める原因が『尿意』なのか、『口の渇き』なのかによっても考え方は変わります。
口の渇きが先にあり、そのたびに多量の水分を摂っている場合には、糖尿病などが隠れていることもあるため、一度医師に相談すると安心です。
また、病気があるわけではなくても、睡眠不足が続いて日常生活に支障が出ているとのことですので、今の時点で受診を考えてよいタイミングです。
最後に
夜間頻尿は「年齢だから仕方ない」と我慢するしかない症状ではありません。
生活習慣の工夫や、原因に応じた治療によって改善が期待できることもありますので、無理に我慢し続けず、ご自身の睡眠や生活の質を大切にしながら対策を考えていけるとよいですね。
<参考文献・出典>
日本排尿機能学会/日本泌尿器科学会
▶夜間頻尿診療ガイドライン第二版:https://www.urol.or.jp/lib/files/other/guideline/37_nocturia_v2-2.pdf
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