30代でも更年期になる?3歳上の姉が発症…元々生理不順な私も不安です。今からできるセルフケアと受診の目安を教えてください【助産師監修:お悩み相談室】
今回は、36歳の姉が更年期と診断されたことをきっかけに、元々40日前後とバラつきのある自身の生理周期や今後の体調変化に不安を感じている30代女性からのご相談です。「プレ更年期のサイン」や「今からできる予防策」を知り、自分の体と上手に向き合いたいと願っていらっしゃいます。
更年期と40歳未満で卵巣機能が低下する「早発卵巣機能不全(POI)」の知識を解説。将来の健康につながる自律神経を整える睡眠・食事・適度な運動のコツや、アプリを使った体調記録の始め方、そして迷わず婦人科を受診すべき体からのSOSサインについて、助産師がお伝えします。
3つ上の姉(36歳)が更年期と診断され、その話を聞いて少し驚いています。
姉は生理不順がきっかけで婦人科を受診したそうですが、私はもともと周期が40日ほどとバラつきがあるタイプです。
正直、姉の歳で更年期なんて考えもしなかったので、姉の件があってからは「何か気になる変化があれば早めに診てもらおう」と意識するようになりました。
生理不順以外で、30代でも出やすい更年期のサインや、日頃からできる予防策があれば知りたいです。
自分の体と向き合うタイミングなのかなと思っています!
(30代、女性、ハンドルネーム:マスカラ、職種:理・美容)
最初に
マスカラさん ご相談ありがとうございます。
3歳しか違わないお姉さまが「更年期」と診断されたことで、ご自身のからだについて考えるきっかけになったのですね。
「自分の体と向き合うタイミングなのかな」と思われたことは、今後の健康管理につながるとても大切な視点だと思います。
今回は更年期にともなう症状や日ごろからできる対応策などについてお伝えし、マスカラさんの今後の健康管理につながれば幸いです。
「更年期」と「早発双発卵巣機能不全」について
まず、知っておいていただきたいのは、「更年期」と「早発双発卵巣機能不全(POI:Premature Ovarian Insufficiency)」があるということです。
一般的に更年期とは、閉経を挟んだ前後約10年間(日本人女性の平均閉経年齢は約50歳のため、一般的に45歳〜55歳頃 )を指します。
一方で、40歳未満で卵巣の働きが低下し、月経異常や無月経がおこる状態は「早発卵巣機能不全」と呼ばれます。
30代後半から40代前半でも、卵巣機能の低下が通常より早く始まる方もいますが、年齢だけで「更年期」と判断することはできません。
月経不順や気になる症状がある場合には、血液検査によるホルモンバランスの評価など婦人科で診てもらうことをお勧めします。
からだの変化を考えるポイント
マスカラさんは、もともと月経周期が40日前後でばらつきがあるということですが、以前から40日前後である場合と、「最近急に周期が乱れてきた」「何か月も月経がこない」という変化がある場合とでは意味合いが異なります。
ポイントは、ご自身の“いつもの状態”から変化があるかどうか、です。
更年期や卵巣機能の低下でみられる症状は、生理不順だけではありません。
代表的な症状としては、急に顔や首が熱くなる「ホットフラッシュ」、寝汗、冷え、動悸、疲れやすさ、肩こり、頭痛、めまい、眠りの浅さ、気分の落ち込み、イライラ、不安感、集中力の低下などがあります。
また、女性ホルモンであるエストロゲンが作用する部分である膣の乾燥感や性交時痛、尿漏れや頻尿などが現れる場合もあります。
しかし、これらの症状はストレスや睡眠不足、貧血、甲状腺の病気などでも起こるため、「更年期だから」と自己判断することは、おすすめできません。
症状が続く場合には、婦人科で相談し、原因を確認し、必要に応じた治療やケアを受けられるようにしましょう。
将来の健康のために今からできること
また、現時点で症状がない場合も、ふだんから体調を整えていくことは、将来の健康にもつながります。
まず、意識したいのは、規則正しい生活と十分な睡眠です。
からだの変化によって分泌量が減少した女性ホルモンを増やすことはできませんが、強いストレスや睡眠不足は自律神経のバランスを崩し、更年期症状を強く感じやすくする場合があります。
また、ウォーキングやストレッチ、ヨガやピラティスなど適度な運動を週に数回取り入れることで、
血流改善やストレス軽減、睡眠の質の向上が期待でき、運動により骨密度の維持や将来の生活習慣病予防にも役立つため、更年期を迎える前から身に着けておきたい習慣です。
また、食事では、たんぱく質、カルシウム、ビタミンD、鉄分などをバランスよく摂ることを意識しましょう。
特定の食品だけで更年期を予防できるわけではありませんが、偏りの少ない食生活は体調管理の基本になります。
さらに、ご自身の月経周期や体調を記録しておくことも役立ちます。
月経アプリや手帳などで「月経開始日」「出血量」「体調」「気分」「睡眠」などを記録しておくと、変化に気づきやすくなり、受診時にも医師へ伝えやすくなります。
早めの受診をおすすめしたい症状例
また、以下のような場合は早めの受診をおすすめします。
- 月経が3か月以上来ない
- 月経周期が急激に変化した
- 不正出血が続く
- 強いほてりや発汗、動悸などで日常生活に支障がある
- 妊娠を希望しているのに月経不順が続く
最後に
3つしか違わないお姉さまが「更年期」と診断を受けたことで不安になられたかもしれませんが、ご家族に同様の症状があるからといって、必ずしも同じ時期に同じ経過をたどるわけではありません。
一方で、「何か変化があれば早めに相談しよう」という考えは、ご自身の健康を守るうえでとても大切です。
30代は仕事や家庭などライフスタイルの変化も多く、心身に負担がかかりやすい時期でもあります。
気になる症状を我慢せず、「少し気になる」という段階で婦人科に相談することが、安心にもつながります。
これからもご自身の体の声に耳を傾けながら、無理をしすぎず過ごしてくださいね。
<参考文献・出典>
一般社団法人 日本内分泌学会
▶早発卵巣不全:https://www.j-endo.jp/modules/patient/index.php?content_id=76
公益社団法人 日本産科婦人科学会
▶更年期障害について:https://www.jsog.or.jp/citizen/5717/
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