「早くして!」って言いたくない。3歳のマイペースな娘が動かない理由と、朝のイライラを減らす方法とは【お悩み相談室】
今回は、3歳の娘さんのマイペースな行動に振り回され、毎朝「早くして!」と怒鳴ってしまう自分に自己嫌悪を感じている30代女性からのご相談です。
「一人でできるはずなのに動かない」というイライラや、将来への不安で心が休まらない現状を変えたいと願っていらっしゃいます。
3歳児特有の「没頭する力」と「切り替えの難しさ」という発達の特性を解説。
抽象的な指示を具体的な合図に変える工夫や、朝の自立はあえて手伝うという方法など、親子ともに笑顔で家を出るための具体的な向き合い方について、公認心理師がお答えします。
3歳の娘がいますが、とにかく何をするにもマイペース。ご飯も保育園の準備も、全部がゆっくりで、途中で違うことをしだすこともあります。
色々寄り添った対応はしているつもりですが、朝は時間に余裕もなく、結局イライラして「早くして!」と言ってしまう毎日。
もう身の回りのことは一人でできると分かっているのに動かないので、その分イライラが募ってしまいます。
言われなくてもテキパキ動ける子って、親からどんな声かけをされているんでしょうか。
このマイペースさのままで大きくなったらどうしようと、正直少し不安です。
(30代、女性、ハンドルネーム:おままごと大好き、職種:専門職)
目次
最初に
3歳の娘さんのマイペースさに、毎朝振り回されているのですね。
ご飯も着替えもゆっくり、途中で違うことに気を取られる。
時間がない中でそれが続けば、「早くして!」と声が強くなるのは当然のことだと思います。
親だって人間ですものね。
寄り添おうと努力しているのに、うまくいかない。
しかも「もう一人でできる」と分かっているからこそ、なおさらイライラしてしまう。
そのお気持ち、とてもよく伝わってきました。
3歳児の「できるのにやらない」のはなぜ?
3歳の「分かっているのに動かない」は、怠けや反抗ではなく、発達の途中でよく見られる姿です。
この時期の子どもは、自分の興味に没頭する力がぐんと伸びます。
一方で、「今はこれを優先する」「時間を意識して切り替える」といった力はまだ育ち始めたばかりです。
大人の感覚で「できるはず」と思っても、子どもの中では「できる」と「すぐやれる」は別物なのです。
テキパキ動く環境の整え方とは
では、テキパキ動ける子は特別な声かけをされているのでしょうか。
実際には、魔法のような言葉があるわけではありません。
違いが出やすいのは、「声かけ」よりも「環境の整え方」です。
たとえば
「早くして」ではなく、「このタイマーが鳴ったら靴をはこうね」と目に見える合図を使うこと。
やることを3つくらいに絞って、順番を決めておくこと。
抽象的な指示よりも、「次に何をするか」が具体的だと、お子さんは動きやすくなります。
また、朝はあえて“自立を練習する時間にしない”、という考え方もあります。
夜のうちに服をセットしておく、朝だけは一部を手伝う。
これは甘やかしではなく、時間との折り合いをつけるための現実的な工夫です。
毎朝バトルになるより、スムーズに送り出せる仕組みを作る方が、親子ともに消耗が少なくなります。
今は自分と社会のペースをすり合わせる練習期
そして、「このままで大丈夫だろうか」という不安について。
幼児期は、自分のペースと社会のペースをすり合わせていく練習期間です。
今はゆっくりでも、年齢とともに見通しを持つ力や切り替えの力は育っていきます。
むしろ、今しっかり自分の世界に集中できることは、将来の集中力や粘り強さにつながることもあります。
無事に送り出せるだけで”はなまる”
おままごと大好きさん、どうか「早くして!」と言ってしまう自分を責めすぎないでくださいね。
時間に追われれば、どんな親だって余裕はなくなります。
毎日完璧な声かけができる人はいません。
イライラしながらも考え続けているおままごと大好きさんは、すでに十分、お子さんと上手に向き合っていますよ。
マイペースな娘さんは、今、自分の世界を全力で生きています。
その力を大切にしつつ、朝だけは少し作戦を変えてみる。
今日も何とか送り出せたら、それで十分はなまるです。
最後に
もし余裕があれば、朝うまくいかなかった日は、
帰宅後に「今日は急がせちゃってごめんね。でも頑張ってくれてありがとう」と一言伝えてみてください。
子どもは、朝の出来事そのものよりも、その後の関係性で安心を取り戻します。
親子関係は、一回の「早くして!」で壊れるほど弱くありません。
積み重ねている日々を、大切に過ごしてくださいね。
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