44歳の急な抜け毛、産後のごっそり抜けた頃を思い出し不安です。シャワーは控えるべき?更年期でも若々しい髪でいたい【お悩み相談室】
今回は、44歳を迎え、産後の抜け毛を思い出すほど急激な髪の減少に戸惑っている女性からのご相談です。
「これまでの生活は変えていないのに」という戸惑いや、洗髪を控えたくなるほどの恐怖、そしてこのまま薄毛が進行していく不安を感じていらっしゃいます。
女性ホルモンの減少による髪の成長サイクルの変化を解説し、「洗髪回数を減らすリスク」や、頭皮の血流を促すメリット、そして内側から髪を育てるための栄養バランスについて、保健師がお答えします。
44歳です。最近、抜け毛が急に増えてきて驚いています。
シャワー後の排水口を見るたび、産後にごっそり抜けていた頃を思い出すほどで、不安になります。ここ数年、髪が細くなりボリュームが減った実感もあります。
抜け毛が怖いので、シャワーの頻度を減らそうかとも思いましたがそれは良くないですよね…。30代から食生活は変わっていなくても、ここまで抜けるのは、やはり更年期の影響でしょうか。
まだ、ウィッグには頼りたくありません。
(40代、女性、ハンドルネーム:まだまだ若くいたい、職種:営業)
目次
最初に
ご相談ありがとうございます。
40代に入り「急に抜け毛が増えた」「髪の分け目が目立つようになった」「髪にハリやコシがなくなった」と感じ始める女性はとても多くいらっしゃいます。
「このまま薄くなってしまうのでは」と怖くなるお気持ち、本当によくわかります。
特に「産後の抜け毛を思い出すほど」という表現から、かなり急激な変化を感じておられるのだと思います。
髪は女性にとって外見だけでなく、自信や気持ちにも深く関わるものですよね。
今回は、年齢による髪の変化とセルフケアなどについてお伝えし、今後に対する不安が少しでも軽くなれば幸いです。
40代になると、なぜ抜け毛が増えるの?
40代半ばは、女性ホルモンの変化によって髪の変化が起こりやすい時期です。
女性ホルモンのひとつであるエストロゲンには、髪の成長を助け、ハリやツヤを保つ働きがあります。
しかし、40代に入る頃から、このホルモンは少しずつ減少し始めます。
その結果
・髪が細くなる
・抜け毛が増える
・分け目が目立つ
・トップのボリュームが減る
・うねりやパサつきが出る
といった変化が現れやすくなります。
これは「女性型脱毛症(FAGA)」や「加齢によるびまん性脱毛」と呼ばれることもあり、決して珍しいことではありません。
また、更年期世代では、ホルモン変化だけでなく、
・睡眠不足
・ストレス
・鉄不足
・無理なダイエット
・タンパク質不足
・血行不良
・自律神経の乱れ
なども重なり、髪に影響が出やすくなります。
生活を変えていないのに髪が減るワケ
「30代から食生活は変わっていないのに」という点は、とても大切なポイントです。
実は、40代以降は「同じ生活」でも身体側が変化しているため、以前と同じ栄養や睡眠では足りなくなることがあります。
たとえば、若い頃は多少の睡眠不足でも回復できていたのに、更年期世代になると髪や肌に影響が出やすくなります。
また、鉄分やタンパク質の吸収力が低下したり、女性ホルモン減少によって髪の成長サイクル自体が短くなったりするため、「これまでと同じ生活なのに髪だけ減る」という感覚につながるのです。
1日1回のやさしい洗髪が正解
「抜け毛が怖いのでシャワーの頻度を減らそうか」というお気持ち、刺激を少なくしたいと思うのは当然だと思います。
しかし、抜けるべき髪は、洗わなくても自然に抜けていくため、極端に洗髪回数を減らすことはおすすめできません。
むしろ洗髪を減らしすぎると、
・皮脂汚れがたまる
・毛穴環境が悪化する
・頭皮の炎症やかゆみが起こる
など、頭皮環境が乱れてしまうことがあります。
「洗ったから抜けた」のではなく、「本来抜ける時期の髪が、シャンプー時にまとまって見えている」ことが多いのです。
ですので、基本的には1日1回程度、やさしく洗う習慣を続けて大丈夫です。
その際は、
・熱すぎるお湯を避ける
・爪を立てず指の腹で洗う
・しっかりすすぐ
・濡れたまま放置しない
といった頭皮ケアを意識するとよいと思います。
髪のための頭皮の血流ケア
また、髪のためには「頭皮の血流」を良くすることも大切です。
おすすめなのは、
・軽いウォーキングや肩首のストレッチ
・湯船につかる
・頭皮マッサージ
などです。
特に40代以降は肩や首がこりやすく、頭皮の血流も低下しやすいため、血流改善だけでも髪の印象が変わる方がいます。
髪への栄養は後回しにされる?必要な栄養素
栄養面では、
・タンパク質(肉・魚・卵・大豆)
・鉄分
・亜鉛
・ビタミンB群
を意識することも大切です。
「髪は命に関わらない部分」として、身体の中では後回しに栄養が回されやすいため、疲労や栄養不足の影響が出やすい部位です。
更年期だけではない可能性? 受診の検討も
しかし一方で、急激な抜け毛がある場合には、更年期だけではなく、甲状腺の病気、貧血、膠原病、円形脱毛症、皮膚疾患などが隠れていることもあります。
そのため、一度は皮膚科、できれば「女性の薄毛外来」や「頭髪外来」に相談してみることをおすすめします。
今は治療やケアの選択肢も以前より増えています。
早めにケアを始めることで、進行をゆるやかにできる可能性もあります。
もちろん、治療をされる場合でもセルフケアを並行して取り組んでいただければと思います。
最後に
ご自身の身体の変化に気付かれ、対処を考えておられるのは素晴らしいと思います。
日々の積み重ねなので、急激な変化は起こらないと思いますが、セルフケアの継続により今よりも抜け毛に対する不安が和らぎますように。
<参考文献・出典>
公益社団法人 日本皮膚科学会
▶皮膚科Q&A「脱毛症」:https://qa.dermatol.or.jp/qa11/index.html
日本臨床毛髪学会
▶女性の薄毛について:https://jschr.org/treatment/thin_hair.html
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