大切な二人の時間を守りたい。これから妊活を始める夫婦が、今の仲良しな関係のまま進められる方法を教えてください【公認心理師監修:お悩み相談室】
今回は、結婚半年で妻から妊活を提案されたものの、夫婦仲がギスギスしないか不安な20代男性からの相談です。今の楽しい新婚生活を壊したくないけれど、妊活にも前向きに向き合いたいと葛藤しています。
良好な夫婦関係を保ちながら義務感に負けずに妊活を進めるコツについて、公認心理師・臨床心理士がお答えします。
結婚して半年、3歳年上の妻からは「そろそろ妊活を始めよう」と言われているのですが、妊活を始めると夫婦の心の距離ができてしまわないか心配です。
仲のいい先輩からは、妊活を始めたことでプレッシャーがかかったり気持ちがすれ違って夫婦仲が悪くなったという話も聞きました。今の良い関係を大事にしたまま妊活を進められるのかが不安です。
せっかく結婚して楽しく暮らしているのに、妊活の話ばかりになってしまったり、気まずい空気が増えたりするのは避けたいなと思っています。
夫婦の心の距離をつくらないために、どんなことに気をつければいいのか、関係を保つコツがあれば知りたいです。
(20代、男性、ハンドルネーム:今日も金曜日、職種:営業)
最初に
今日も金曜日さん、結婚して半年、楽しく穏やかな生活が始まったところで「妊活」という大きなテーマが出てきたのですね。
パートナーさんから「そろそろ」と言われ、応えたい気持ちはある。
でも、先輩から夫婦仲が悪くなった話を聞いて、「せっかく今いい関係なのに、ここに妊活という名の第三者が乱入してきたらどうなるんだ」と不安になっているのかもしれません。
その不安は、とても自然です。
妊活は、愛情、年齢、身体、性、将来設計、お金、仕事の疲れなどが一気に同じテーブルに並ぶイベントです。
しかも議題が重い。新婚の楽しい食卓に、急に会議資料が置かれるようなものです。戸惑って当然です。
でも、今日も金曜日さんが今から「心の距離ができないように」と考えていることは、とても素晴らしいことだと思います。
始まる前から関係を守ろうとしている。これは、ちゃんと未来を考えているからこそ沸いてくる不安ですよね。
妊活は“うまくいかない時に一緒に解決する練習”
まず、大切なことをお伝えします。妊活は夫婦のピンチになり得るけれど、同時にチャンスにもなり得るということです。
何を大げさな、と思うかもしれませんが、実際にそうなのです。
妊活では、予定通りにいかないこと、体調や気分が合わないこと、期待して落ち込むことが出てきます。
つまり、小さめの非常事態が度々起きるのです。
ここで「どちらが悪いか」を探す夫婦になると、たしかにしんどくなります。
でも、「今、うちのチームに何が起きているか」を一緒に見る夫婦になれれば、ものすごく強くなります。
妊娠中も、出産後の育児も、予定通りにいかないことの連続です。
赤ちゃんは親のスケジュール帳を見てくれません。むしろ破りに来ます。
だから妊活中から、「うまくいかない時に一緒に解決する練習」ができると、後々の夫婦関係は盤石です。
具体的なポイント
具体的には、まず妊活の話をする時間を決めましょう。
思い立った時にだらだら話すと、家が不妊治療クリニックの待合室みたいになります。
週1回だけ「作戦会議」をして、それ以外の日は普通の夫婦時間を守る。
この区切りはとても大切です。
次に、タイミングを取る日を「義務の夜」にしない工夫です。
「今日だからよろしく」と業務連絡のように言われると、どんなに仲が良くても心が正座します。
排卵日付近は、少し前から体調や予定を共有して、「このあたりで無理なくいけそうかな」と相談できると良いでしょう。
タイミングを取る日の約束の仕方を、ふたりが楽しめる形にしてみるのも良いですね。
何か、ゲーム性のあるイベントにするとか。
また、パートナーさんが3歳年上であることを考えると、年齢への焦りを抱えている可能性もあります。
「急かされている」と受け取る前に、
「年齢のこともあって不安なんだよね」
と一度言葉にしてみてください。
これだけで、対立ではなくチームの会話になります。
最後に
妊活は、仲の良い夫婦を壊すものではありません。
むしろ、夫婦がワンチームになる練習になります。
合言葉は、「妊活を成功させる」だけでなく、「妊活を通して絆を深める」。
この視点を持てるおふたりなら、きっと良い作戦会議ができると思いますよ。
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