2人目妊娠ってお腹出るのが早い?「大きいね」にショック… 体重管理は順調でも食欲を我慢してしまう【助産師監修:お悩み相談室】
今回は、第二子を妊娠中で、一人目のときよりもお腹が早く目立ち始め、周囲の「もうそんなに大きいの!?」という言葉に戸惑いを感じている30代女性からのご相談です。
体重管理は順調であるものの、見た目を気にして食欲を我慢しようとしてしまう自分に嫌気が差し、前向きにマタニティライフを過ごすコツを知りたいと願っていらっしゃいます。
一度出産を経験したことで子宮や骨盤周囲の組織が広がりやすくなるという経産婦特有の身体の変化を解説。
妊婦のお腹の大きさに関する知識や考え方、周囲からの言葉をポジティブに受け流すスルー技術や、食べることへの考え方について、助産師がお答えします。
現在、第二子を妊娠中です。健診では特に異常はなく、母子ともに順調だと言われています。ただ、1人目のときに比べてお腹のふくらみが早く、思った以上に目立ってきたのが少し気になっています。
体調には問題ないものの、職場や近所の方に「もうそんなに大きいの?」と驚かれることが多く、正直少し恥ずかしい気持ちになります。
体重管理には気を付けていて、増加スピードは1人目と変わりません。
しかし最近は見た目を気にして、食欲を我慢しようとしている自分がいて、そんな自分も嫌になってきました。
お腹の子どものために、しっかり栄養を取りたいので、気持ちの整理の仕方や前向きにとらえるコツがあれば教えていただきたいです。
(30代、女性、ハンドルネーム:むしぱん、職種:事務・オフィスワーク)
最初に
ご相談ありがとうございます。
第二子をご妊娠中とのこと、おめでとうございます。
そして毎日の育児をしながらの妊娠生活、本当にお疲れさまです。
いただいた内容から「赤ちゃんのためにしっかり栄養を取りたい」というお気持ちと、「見た目を気にして食べることを我慢してしまう」というお気持ちの間で揺れておられることが伝わってきました。
今回は初めてと2回目以降の妊娠での身体の変化の違いについてお伝えし、むしぱんさんの気持ちが少しでも楽になれば幸いです。
第2子妊娠中のお腹の大きさについて
まずお伝えしたいのは、健診で母子ともに順調と言われていて、体重増加も適切に管理できているのであれば、ご自身を責める必要はまったくないということです。
経産婦さんの場合、第一子の妊娠よりもお腹が早く大きく見えることは珍しいことではありません。
助産師として妊婦健診に関わる中でも、
「まだ同じ週数なのに、前回よりお腹が大きい気がします」
「双子ですかと聞かれてしまいました」
という声をよく耳にします。
これは決して体重管理ができていないからではありません。
一度妊娠・出産を経験したことで、子宮やお腹の筋肉、骨盤周囲の組織が前回よりも柔軟になっており、子宮が前方に出やすくなるためです。
また、上のお子さんのお世話で抱っこや前かがみの姿勢が増えることも、お腹が目立って見える一因になることがあります。
つまり、「第二子だからこそ起こる自然な変化」である場合が多いのです。
あなたのお腹は「命を優しく育んでいる居場所」
それでも周囲から「もうそんなに大きいの?」と言われると、複雑な気持ちになりますよね。
言った側には悪気がなくても、何度も言われると
「私は太って見えているのかな」
「体重管理ができていないと思われているのかな」
と不安になることもあるでしょう。
特に女性は、妊娠中であっても「体型」に対する周囲の視線を意識しやすいものです。
そのため今感じている恥ずかしさや戸惑いは、とても自然な感情だということです。
しかし、妊娠中は体が大きく変化します。
胸が張る、お腹が出る、むくみやすくなる、体重が増える。
頭では必要な変化だと理解していても、長年慣れ親しんできた自分の体型が変わることに戸惑いを覚える方は少なくありません。
特に現代は、SNSや雑誌などでご自分以外の妊婦さんの姿や情報を目にする機会も多く、無意識のうちに自分と比べてしまうことがあります。
しかし、妊娠中のお腹の大きさには本当に個人差があります。
筋肉の状態、身長や骨格、赤ちゃんの向きや位置、羊水量など、さまざまな要素が影響します。
そのため、お腹が大きく見えることと、体重管理ができているかどうかは必ずしも一致しません。
むしろ、むしぱんさんは、体重増加を意識できていて、健診でも順調と言われていることから、十分に管理できていると考えてよいと思いますよ。
少し視点を変えてみると、お腹が大きくなってきたということは、それだけ赤ちゃんが順調に成長している証でもあります。
もちろん、大きなお腹で動くのは大変ですし、体も重く感じるでしょう。
それでも、あなたのそのお腹は「太った体」ではなく、「命を育てている体」です。
私は助産師としてたくさんの妊婦さんのお腹に触れてきましたが、一つとして同じお腹はありません。
大きさも形も違います。
けれど、どのお腹も赤ちゃんを守り育てる大切な居場所でした。
そう考えると、今のお腹は見た目を評価する対象ではなく、赤ちゃんの成長を支える大切な存在として捉え直せるかもしれません。
食欲を我慢しそうになった時の考え方
また、食欲を我慢しそうになったときには、「私は今、自分のためだけでなく赤ちゃんの体をつくる栄養も摂っている」と思い出してみてください。
もちろん食べ過ぎには注意が必要ですが、必要な栄養を我慢することは赤ちゃんのためにも、ご自身のためにもなりません。
食べることに罪悪感を持つのではなく、「赤ちゃんと一緒に食事をしている」と考えてみるのもよいでしょう。
お腹の大きさを指摘された時の考え方
そしてもし周囲から「大きいね」と言われたら、「赤ちゃんが元気に育ってくれているみたいです」と心の中で言い換えてみてください。
他人の言葉を変えることはできませんが、その言葉の受け取り方は少しずつ変えていくことができます。
最後に
妊娠期間は限られています。
今のお腹は、赤ちゃんをお腹の中で育てているほんの数か月だけの特別な姿です。
どうか体型の変化を責めるのではなく、
「私は今、命を育てる大切な仕事をしているんだ」
と、ご自身を労わってあげてくださいね。
むしぱんさんと赤ちゃんが、これからも健やかに過ごせることを心より願っています。
<参考文献・出典>
こども家庭庁
▶「妊産婦のための食生活指針」改定の概要(2021年3月):「妊産婦のための食生活指針」改定の概要(2021年3月)
厚生労働省
▶妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針:~妊娠前から、健康なからだづくりを~ 解説要領
専門家がこたえます!お悩み募集中です
「知ってハレばれ お悩み相談室」にお悩みをお寄せください。
毎月ピックアップさせていただいたお悩みとその回答を、「知ってハレばれ お悩み相談室」の記事で公開いたします。下記のフォームからお悩みをお寄せください(匿名でお寄せいただけます)。



